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【英文意訳】インシリコスクリーニングによって171種の精油が調べられた件

https://www.mdpi.com/1422-0067/21/10/3426/htm?fbclid=IwAR3pf8rellMYmxasULh9fwsUkaP3J8BNjSAbLuAzKs8sDCWW3AHdhYZnayA

流石に、英文和訳は難しすぎです。そもそもインシリコってなんだ?ってところから訳が始まったので(笑)

あ、ロバ先生とヤング氏の「精油の安全性ガイド」の用語解説には書いてありました。インシリコ。

でも、論文の結果などなどを読み解くのは、専門すぎてわかりませんので、Abstract(要約)とConclusions(結論)だけを訳します。


コンピューターのモデリングで、SARS-CoV-2の感染を和らげる精油のポテンシャルを調べたんだって。

何でかっていうと、すでに知られているウイルス(単純ヘルペスとかデング熱ウイルスとか、もちろんインフルエンザウイルスなど)の不活性化の論文がある為、新型コロナウイルスに有効な化学物質が精油の中にないかしら?という疑問からリサーチが行われたとのこと。

結論としては、新型コロナウイルスのターゲットにうまくドッキングしたのは、(E)-β-ファルネセンで、次いで、(E、E)-α-ファルネセン、(E、E)-ファルネソール、(E)-ネロリドールだった。
しかし、とても弱い結合なので現実的に精油の成分だけでウイルスの不活性化まではできないだろう。
ただ精油には相乗作用があるので、例えば、ユーカリの主要成分は1,8-シネオールだけれども、その他の相乗効果のある成分によってユーカリの有効性が、単体の成分である1,8-シネオールより抗ウイルス作用として表れ、また、ティートリーも、テルピネン-4-オールや、γ-テルピネン単体より、ティートリーの方が有効である。あるいは、合成薬の抗ウイルス薬とメリッサの相乗効果も見られる。などの例を挙げ、なにより、精油は脂溶性でウイルスのエンベロープを破るかもしれないという事も述べ、COVID-19の兆候となる症状の緩和ができる精油もある。とまとめた。


これを読んで、テストの設計が良いかどうかまではよくわからないけど、少なくともとても化学的に精油が調査されたことは分かる。

ちなみに、ファルネセンとか、ファルネソールとか、ネロリドールとか、聞いて、一番最初に思ったのは、イランイラン、ジャスミンS、ネロリなどの繊細な花の香りです。しかもアブソリュートじゃないと抽出できないかも。

抗ウイルスのイメージがない精油だけど…。

もしかしたら、身の回りに置いておくと、ウイルスからバリアしてくれるかもね?(笑)

単離成分だけのマッチングでは、やっぱり、複合化合物の匠の産物である精油のポテンシャルを計る事はやっぱり難しのではないかな?なんて思いました。